「腰はガタガタ、会陰の傷はズタズタ…体があちこち痛んでつらい」
「何も悲しいことがあったわけじゃないのになぜか泣けてくる」
「赤ちゃんの抱き方これで合ってる!?初めての育児、何もわからない…」
育児は、そんな心身ともにボロボロの状態、しかもリハーサルなしでスタートします。
まだ生まれたてほやほやの小さな我が子を抱きながら「何もわからない私がこんなふにゃふにゃの赤ちゃんを育てていけるの?」と、不安と重圧に負けそうになっていませんか?そして、そんな風に弱気になってしまう自分に嫌気がさしてしまい涙が出てくる…といった負のループに陥ってませんか?
産後の私はまさにそんな状況でした。
人間って、得体の知れない物事にネガティブな感情を抱きやすいようにできています。だから、初めての出産・育児で不安になるのは当然のことなのです!
こんな風に考えることができれば少しは気持ちが楽になっていたと思いますが、産後の不安定なメンタルでそこまで冷静に考えられる人ってどれほどいるでしょうか?
少なくとも当時の私にはそんな余裕は一切なかったです。笑
そこで、今回は産後1年近く経った今の私がお伝えできる
・新生児期育児に感じるしんどさの正体
・いつまでしんどさが続くのか?
・新生児期の育児を乗り切る方法
をご紹介していきます。
新しく誕生した命と一生懸命に向き合っているママさんたちの心が少しでも軽くなりますように。
新生児期の育児、何がしんどい?

まずは、新生児期の育児特有のしんどさの正体について考えていきましょう。しんどさ・つらさの原因を言語化することで、不安が少しは解消されるはず。ここでは、私が自分自身の経験を振り返って「しんどい」と感じたことを5つご紹介します。
1. 最悪な体のコンディションで始まるハードな育児
産後のママの体は、交通事故に遭った時と同程度のダメージを受けていると言われています。(「全治〇か月並み」という期間については、さまざまな説や例えがあるので明記は避けます)
そんな状態で、一人では生命を維持できない生まれたてほやほやの赤ちゃんのお世話するのって、その状況自体がすでにものすごくハードです。それをどうにか頑張っていこうとするママは皆さん表彰されるべきです!
2. 赤ちゃんのお世話の仕方がわからない不安
初産の場合は、当然子育ても初めての経験になります。出産前に本や座学で育児について多少予習をしていたとしても、やっぱり最初のうちは何をするにも不安になるものです。
「赤ちゃんが何を求めているのかがわからない」
「授乳の仕方これで合ってるの?」
など、挙げ出したらキリがないほど疑問が次々に現れて、半ばパニック状態に…。そんな状況では、頭も心も疲れてしまって当然です!
3. 赤ちゃんの生活リズムに合わせるのがハード
新生児期は3時間に一度の授乳(あくまで目安であり、1時間に一度おっぱいを欲しがって泣くことも普通にある)に、げっぷをさせるための背中とんとん、おむつ替え、抱っこをひたすら繰り返す毎日。赤ちゃんは昼夜関係なく、いや、むしろ夜中に不機嫌になって泣くことも多い。こんな日々を過ごすうちに、まとまった睡眠が取れないことから、じわじわとママの体力と精神力は削られていきます。
4. 生活スタイルが急に変わるストレス
生活スタイルが急にガラッと変われば、無意識のうちにストレスが溜まっていき、後々体調にも影響してくることがあります。新学期や新年度の疲れが5月の連休前後にどっと襲ってくるのと同じように…。
出産前には当たり前にできていたことがままならず、上手くいかないことにイライラすることもあるでしょう。私は新しい生活に慣れるまでに何度も「しんどいな」と感じました。
5. コントロールが効かない産後メンタル
個人差はあるようですが、産後はホルモンバランスの関係でメンタルがやられる人が多いです。
何でも悲観的に考えてしまう、普段は気にならないことに腹が立ってしまう、感情のコントロールができなくてボロボロ涙がこぼれてくる。「出産を機に私の性格が変わってしまった…?」「この不安定な精神状態から抜け出せないんじゃないか?」と考えてさらに不安になる…。
私も産後に本当に気分が落ち込んで苦しい思いをしたうちの一人です。多分、私のことをよく知る友人にそのことを話したら「嘘でしょ?」と言われてしまうくらい、普段は明るい性格をしているのですが、そんな私でも落ち込んでしまうのです。
マタニティーブルーズや産後鬱をなめてはいけません。新しい家族を迎えて、幸せでいっぱいのはずなのに、そんな目の前の幸せを感じられる余裕もないほどに落ち込んでしまうのですから…。人によって程度に差はあれど、とにかく産後は落ち込んだり、情緒が不安定になりやすいので、この時期には自分をしっかりとケアしてあげることが大事です。
しんどさはいつまで続くのか?

今まさにしんどい思いをしながら生まれたての赤ちゃんのお世話を頑張っているママさんは、「いつまでこのつらさが続くの…?」という不安を抱えているでしょう。
結論から言えば、私の場合は娘が生後3か月になったくらいで少し気持ちに余裕が出てきました。そのタイミングで少し楽になったかも、と感じた理由としては、授乳のペースが安定してきたことや、自分自身が赤ちゃんのお世話に慣れてきたことが大きかったと思います。周りで育児をしている友人の話を聞いていても「大体3か月くらい経ったら慣れてきた」と話す人は多い印象です。
新生児期の育児を乗り切る方法

最後に、新生児期の育児をなんとか健康的に乗り切るための方法を見ていきましょう。いろいろな手段やアイデアがあると思いますが、私が個人的に大切だと思うポイントを5つご紹介します。
1. 育児環境を整える
まず、快適に育児するための環境を整えましょう。育児グッズは機能性を重視するのはもちろん、ママ自身のテンションが上がるようなものを選ぶのも意外と大事なポイントです。また、赤ちゃんが生まれると、いろいろなところでオムツやミルクなどのサンプルがもらえるので、いろいろなものを試しながら赤ちゃんとママに合うものを使うようにするといいでしょう。
もし準備していたものが合わない・使いづらいと感じる場合「せっかく買ったし…」「新しく買い替えるのもったいないしな…」と我慢せず、すぐに買い替えましょう。この時期に自分が少しでも楽をするための投資は惜しんじゃダメです!
2. ママ自身のケアやリフレッシュタイムも忘れずに
赤ちゃんのお世話に一生懸命になっていると、ついつい自分のことは後回しになってしまいます。でも、ママが健康でご機嫌でいることは赤ちゃんのためにもなることです。自分自身のケアも忘れないようにしましょう。私の場合は、フェイスマスクやアイマスクを付けた状態で少し横になったり、ロールオンタイプのアロマを軽く手首に付けて仮眠を取ったりして自分を労わっていました。
また、リフレッシュタイムにはとにかく頭を使わずに楽しめるコンテンツがおすすめです。(私の場合、この時期に勉強のための本を読もうと思っても全然内容が頭に入りませんでした…)ちなみに、私が助けられたのは、狩野英孝さんの公式YouTubeチャンネル EIKO!GO!! でした。別に狩野英孝さんのファンというわけではなかったのですが、たまたまこの時期にこのチャンネルに出会い、本当に心の底から何も考えずに笑わせてもらいました。狩野英孝さんは私の新生児育児をサポートしてくれた恩人です。笑
3. 育児本の通りにしようと思いすぎない
書店や図書館に行くと、たくさんの育児本がずらっと並び、その中にはいろいろなアドバイスが書かれています。タメになる内容が多い一方で、いろいろな本に目を通してみると、それぞれ書いてあることがバラバラなことも珍しくありません。結果的に、調べれば調べるほど何が正解なのかわからなくなる状況に…。さらに、育児本にならって授乳や寝かしつけを実践してみてもなかなか上手くいかないなんてこともあります。
そんな時はあまり落ち込まずに、我が子を観察しながら最適な解決方法を見つける方針に切り替えましょう!どの育児本も我が子のために書かれた本ではないので、育児本に書かれた通りにいかないことがあるのは当たり前のこと。心配事を解決したい時は、実際に我が子の様子を見てくれる地域の助産師さんやかかりつけのお医者さんに相談してみるのも一つの手です。
4. 産褥期に無理は禁物!他人に甘えよう
出産後間もない産褥期に無理は禁物です。家族や友達、身近に頼れる人がいなければ地域に頼りましょう。私の場合、ありがたいことに実家に里帰りをさせてもらったので、家事はまったくせずに、我が子の「おっぱい係」としてひたすら食べて乳を出すことに専念しました。そのおかげで体の回復は早かったと思います。
メンタルの不調については家族や友人に相談すると心配を掛けてしまいそうで、なかなか話せずでしたが、地域の助産師さんや心理カウンセラーの方に話を聞いてもらってだいぶ心が楽になりました。
赤ちゃんのケアを頑張るママもたっぷりケアされるべきです。頼れる人には頼って、これでもかというくらい甘えましょう!必ず手を差し伸べてくれる人はいます。
5. 寝られる時に寝る
「最後にそれ?」と思われるかもしれませんが、睡眠は本当に大切です!新生児期の育児ではどうしてもまとまった休憩が取りづらく細切れ睡眠になりがちですが、とにかく寝られる時に寝ましょう。家事やその他のやるべきことは二の次にしてもとにかく寝る時間は確保するべきです。
睡眠不足が続けば、メンタルも体力も落ちてしまいろくなことがありません。心と体の健康を守るために、しっかりと眠りましょう。もし寝られそうなタイミングで眠気が感じられないようであれば、ただ目を閉じて横になるだけでも楽になりますよ。また、Spotifyで赤ちゃん向けのオルゴールの音楽をBGMに流すのもおすすめです、大人がよく眠れます。笑
我が子の新生児期を、健康な状態で見守ろう

新生児期は、本当にあっという間に過ぎてしまいます。そして、生まれたての我が子の表情、感触、香りはいくら後から恋しくなってももう味わうことはできません。
この貴重な時間を楽しむためには、ママの心と体の健康を守ることが大事です。赤ちゃんだけではなく、大変な出産を乗り越えた自分自身をしっかりとケアしながら毎日を過ごしていきましょう。